オーガニックにした方がいい野菜はどれ?理由とメリットとは

私たちが毎日食べる野菜は化学肥料や化学合成農薬が使用されています。

もちろん安全性のある肥料や農薬を使用していますが、収穫後に残る残留農薬を心配する人も少なくありません。

最近は有機栽培の野菜も増えていますが、まだまだオーガニック野菜が主流とは言えないですよね、、。

オーガニック野菜を初めて買うなら、どの野菜を買うべきか、、と考えた事はありますか?

この記事ではオーガニック野菜にした方が良い野菜と購入時の注意点についてまとめています。

なぜオーガニック(有機)野菜を選ぶべきなのか

オーガニック野菜とは化学肥料や化学合成農薬を使用せずに栽培した野菜で有機野菜=オーガニック野菜と意味は同じです。

似たような言葉で無農薬野菜という言葉がありますが、無農薬野菜と有機(オーガニック)野菜は意味が異なります。

無農薬野菜とは名前の通り農薬を全く使用していないで栽培した野菜を指します。

一方、有機(オーガニック)栽培は天然由来の肥料や農薬を使用し化学由来の肥料や農薬は使用しないで育てる栽培方法です。

近年、このオーガニック野菜が注目を集めていますが、なぜでしょうか。

環境の維持と持続可能性への貢献

オーガニック野菜は化学合成の肥料や農薬を使用しないため、土壌や地下水の汚染が少なくなり環境に優しい栽培方法を行うことで、土壌の質と健康を保ちながら持続可能な農業を続けることができるのです。

また二酸化炭素の排出を減らす事で、環境に対する負担を軽くできるというメリットもあります。

安全な野菜を購入し続けていく為にも、私達ができる農業環境の維持にもオーガニック野菜は一役買っているのです。

残留農薬のリスクを避けるため

水洗いしても野菜に農薬が残る残留農薬は、安全面で問題視されています。

農薬の種類によっては野菜の内部まで浸透し、農薬の化学物質が食材に浸透し身体へ悪影響を及ぼすのではないかと考えられていて特に、児童や妊婦などの敏感な人々にとっては、小さな量でも健康に悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。

オーガニック野菜の場合は残留農薬が全くない訳ではありませんが、天然由来の肥料や農薬を使用している分、安全面が確保できるのです。

オーガニック野菜は身体にも環境にも優しいのですね。

オーガニック野菜に変える際の注意点

良い点が多いオーガニック野菜ですが、化学合成農薬や肥料を使用する慣行栽培からオーガニック野菜に買える際の注意点がいくつかあります。

一気にオーガニック野菜に変えるのではなく、消費量の多い野菜からオーガニックに変更してみるなど工夫が必要です。

値段の変化

オーガニック野菜は慣行栽培で収穫した野菜よりも価格が高いのです。

人件費や有機JAS認定料など事務的コストがかかるのもオーガニック野菜の特徴で現在の日本では有機農家さんが少ない事も高い理由に挙げられます。

また、日本の環境はオーガニック栽培に向いていないのも理由の1つとされオーガニック野菜が今後安価な値段で買えるという保証がないが残念な点です。

家庭の野菜をオーガニック野菜に変えるとなると少なからず家計に響いてくるので注意しましょう。

適切な購入場所で買う

オーガニック野菜は通常、オーガニック専門店や、有機野菜を扱うスーパーマーケットで販売されていますが、偽物のオーガニック野菜を販売する業者も存在するので信頼できる場所で購入しましょう。

多くのオーガニック野菜には袋パッケージに「有機JAS」マークが付けられていますが、付いていないオーガニック野菜もあります。

JASマークが付いていないから偽物という訳ではありません。

認証マークを付けるか(JAS申請を行うか)は農家さん任意とされマークが付いていなくても美味しくて立派なオーガニック野菜は存在します。

逆に化学由来の肥料や農薬を使用して栽培した野菜に偽造した有機JASマークを付けて高値で販売している悪徳業者もいますので、オーガニック野菜を購入する際は信頼のおける農家さんや通販サイトから買うようにしましょう。

また商品パッケージにある生産者さん情報を確認するのも不正栽培による野菜の購入を避ける方法になりますよ。

店頭で買う時は鮮度を見分けて買おう

オーガニック野菜は慣行栽培の野菜と比べ、化学由来の農薬を使わない為に病気や害虫などの被害を受けやすいのも特徴です。

そのため、収穫時期や保存期間が短くなることがあり、早めに消費することが推奨されることがあります。

特に野菜は収穫されてから店頭に並ぶまで卸業者や農協などを介する為に数日はかかります。

スーパーや有機専門店で購入する場合は鮮度を見分けるのも大切です。

オーガニック野菜に変えた方がいい野菜と変えるべき理由

前述しましたが、全ての野菜をオーガニックに変えると相当なコストがかかってしまいます。

オーガニックに変える際は以下のような野菜から始めてみましょう。

有機栽培が推奨される野菜

一般的に有機栽培が推奨される野菜ジャンルは以下です。

葉野菜や根菜類、豆類は土壌の栄養を吸収して成長するため、慣行栽培での肥料や農薬の使用が多いと、その成分が野菜に残留しやすくなります。

有機肥料や微生物の力を借りた有機栽培ではそのようなリスクを避けられる上に、添加物を使用しないので添加物に抵抗がある方にも有機野菜はおすすめです。

農薬の使用量が多い野菜

以下は農薬の使用料が多い常備菜です。

(2021年日本国内におけるデータを元にしています)

トマト

1kgあたり0.44kgの農薬を使用しており化学肥料の割合が多いとされる野菜の1つ。

トマトは栄養価も高く生食にも適した野菜です。

有機栽培のトマトでは化学物質による栄養素の低下を防ぐことができます。

ほうれん草

ほうれん草の農薬使用量は1kgあたり0.27kgほどで、収穫後に摂取した農薬の残留物が体内に蓄積されることがあるため、有機栽培が推奨されています。

有機栽培のほうれん草は、葉っぱが柔らかく、風味が良いとされています。

キャベツ

レタスは、害虫に弱くて葉の部分が大きいため害虫駆除目的として頻繁に農薬を散布しています。

もちろん、農薬の使用状況などは農家さんによって異なる為、一概には言えませんが気になる場合は有機キャベツに変えるのもおすすめです。

有機栽培のレタスは、健康的で新鮮で風味豊かであるとされています。

人参

人参の残留農薬は一般的に少ないと言われていますが、使用する農薬の種類や栽培環境にもよって違いがありますので、農薬が気になる場合は、有機野菜や無農薬野菜を選ぶことがおすすめです。

人参は有機栽培する事により、風味豊かで高糖度になり抗酸化作用のあるカロテノイドの含有量が増える事が明らかになっています。

セロリ

セロリは多くの農薬が使用される野菜の一つで、有機栽培の場合は風味良く体に良い栄養素が豊富であるとされています。

主に茎部分を中心に調理するのが主流ですが、葉部分まで安心して食したい場合は有機栽培のセロリが香り高く美味しいです。

最初は常備野菜からオーガニック野菜にしてみよう

オーガニック野菜を検討する際にどの野菜の種類をオーガニックに変えればよいかわからない人が大半だと思います。

最初は普段使いの多い常備野菜から変えてみるのをおすすめします。

また、トマトやキャベツなどサラダにして生食で食べる機会の多い野菜から変えてみるのも一つの方法です。

野菜本来の素材を活かした料理にオーガニック野菜は美味しく引き立つのです。

オーガニック野菜を買うメリット

有機栽培で育てた野菜は慣行栽培にはもってない魅力があります。

ここではオーガニック野菜を買うメリットをご紹介致します。

栄養価が高い

食材の季節や時期に合わせて育てた旬の野菜は旬外れの野菜と違い栄養価が豊富に含まれています。

有機野菜は一般的に旬の野菜を中心に栽培されることから栄養価が豊富に含まれています。

また季節に合わせた食材はストレスが少なく伸び伸び育つ事からも野菜本来がもつ力と生命力がもらえ栄養価が高いという結論になります。

鮮度が良い

有機栽培は化学由来の肥料や農薬を使用しない事から作物が健康的な状態で収穫する為、収穫までの時間が短いという特徴があります。

また天然由来の肥料や農薬を使う事で土壌の健康を保ちつつ野菜の品質を上げる事ができるのもメリットです。

そして収穫後に使用する防カビ剤などを使用しない為、ありのままの状態で鮮度を保てるというのも特徴的です。

安全で質の良い野菜が楽しめる

品質重視の場合も有機野菜はおすすめです。

野菜スティックや季節の野菜を使用したバーニャカウダーなど素材の味で勝負するシーンに積極的に使いたい有機野菜。

オーガニックで栽培した野菜は収穫後すぐ流通に乗せられる為、長期間の保存や輸送による劣化がなく高鮮度を保てるのです。

野菜の質を活かした料理にはオーガニック野菜がピッタリですよ。

オーガニックにした方がいい理由とおすすめ野菜まとめ

以上、オーガニック野菜を買う際におすすめ野菜の種類とオーガニック栽培の魅力をお届けいたしました。

ここで誤解して頂きたくないのが、、化学由来の肥料や農薬が必ずしも身体に悪いという訳ではありません。

しかし、残留農薬のリスクがあるのも事実です。

化学由来の肥料や農薬を使用するおかげで私達は安価な値段で季節関係なく常備菜が手に入るという有り難さも忘れないでおきたいものです。

対してオーガニック野菜は環境にも良く野菜本来の味が楽しめる栄養価の高い野菜です。

農薬が気になったら有機野菜に変えて料理を楽しむのも良いかも知れませんね。