野菜と果物、どちらも健康に良い食材ですが、その違いを知っていますか?
見た目や味だけでなく、栄養面でも異なる部分があります。
本記事では野菜と果物の違いについて分かりやすくまとめています。
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野菜と果物の驚くべき違い!知ってるようで知らない
野菜と果物の違いをご存知ですか?
なんとなく野菜はご飯の時に食べて果物はデザートに食べる、、というイメージをお持ちの人も多いですが実際はもっと複雑で興味深いものなんですよ。
例えば見た目や味が果物みたいだけど、実は野菜だったりする食材もあり野菜と果物は栄養素の含有量にも違いがあるのです。
植物は木と草に分けられ、「木本」「草本」に分類されます。
この木本から食用となるものを果物、草本から食用となるものを野菜と言います。
野菜にはビタミン、ミネラル・食物繊維が豊富に含まれ、果物にはビタミンやミネラルの他に糖分や果糖を多く含んでいます。
そもそも野菜と果物はどのように分類されるのでしょうか。
次項では野菜と果物それぞれの定義について詳しく見ていきましょう。
野菜の定義ってなぁに
野菜とは食用になる草本性の植物です。
つまり木ではなく、草から採れたのが野菜と想像するとイメージが付きやすいです。
でも、、いちごもバナナも草に実をつけるわよね・・。野菜の仲間かしら?
草本性の植物は種子から発芽し1~2年以内に花を咲かせ実を結ぶ植物で、長期間の成長を遂げるのではなく短期間で成長し繁殖するのが特徴です。
野菜の多くは草本性の植物である事から、栽培期間は短いと言えます。
ここで野菜と聞いて多い浮かべる代表的な品種をご紹介致します。
野菜の一覧と特徴
レタス
キク科の一年草で葉を食用とする。水分が多く食物繊維も豊富で鉄分・カリウム・ビタミンAが含まれている。春から初夏にかけてが旬。
人参
セリ科の二年草。9月~3月が旬だが国内では慣行栽培により通年で出回っている場合も多い。カロテン・食物繊維が豊富で糖度が高く食感が良い。
細くて長い形が特徴。
一年目に栄養を蓄え、二年目に花を咲かせる為、二年草とされる。
ほうれん草
ヒユ科の一年草植物。温室栽培による通年入手可能。鉄分やカロテンが豊富で貧血予防に最適。おひたしやサラダ・炒めものなど幅広い料理に使える。
確かにこれらの植物は木ではなく草(畑)で採れますな♫
果物の定義ってなぁに
果物とは木本性の植物から成る甘い実の事で、果樹から摂れる果実を指します。
果樹とは果物の実をつける樹木の事で、果実とは種子を含む実の部分を言い果物には野菜にはない甘みや香りがあるのが特徴です。
果物の代表的な植物をいくつかご紹介しますが、先程の定義と照らし合わせると「ん?」と思う事がありませんか?
果物の一覧と特徴
りんご
通年、出回っている果物の1つですが秋~冬にかけてが旬。ポリフェノールと食物繊維が豊富で「りんごが赤くなると医者が青くなる」と言われる程の栄養価をもつ。種が小さく酸味と甘みのバランスが絶妙。ジュースや焼き菓子としても人気が高い。
スイカ
夏の代表的な果物。6~8月頃に旬をむかえ水分が豊富で爽やか。カリウムがたっぷりと含まれ塩をかけて食べると夏バテ防止にもなる。
メロン
香りと強い甘みが特徴のメロンは6~8月頃が旬。品種によりオレンジや黄色の果肉があり種が多いのが特徴。ビタミンCやAが豊富で健康にも良い。
メロンもスイカも畑で採れるんじゃないかしら?
と疑問に思う人がいるようにメロンやスイカは定義から述べると野菜に分類しますが、果物です。
ここで「果実的野菜」というような区別がされます。
野菜?果物?なぜ見分けにくい?
先程のメロンやスイカ・トマトなど野菜・果物どっち?のような会話を耳にした事はありませんか?
前述したように木に実をつける植物を果物・食用の草から採れる植物を野菜とすればこんなに悩む事はありませんよね。
世間で果物と野菜が見分けづらい理由には「果実的野菜」「野菜的果実」があるからだと思います。
果実的野菜とは野菜に分類されるものの、果肉や種子があり一般的に果物とされる植物を指します。
代表的な食材で言うと「スイカ」「メロン」「いちご」などが果実的野菜です。
最初に述べた「野菜の定義」に当てはまっており原則的には野菜に分類されますが、世間では果物として扱われる食材ですね。
スイカやメロンなどは農林水産省によると野菜に分類されますが、出荷の段階では果物に分類されます。
どっちが正しいの?と思ってしまいますが、野菜と果物の違いに明確な定義はないようでどちらも間違いではないという結論になるようです。
原則ルールや定義はあるものの、理屈では分類できないと植物の世界は奥が深いものと言えそうですよ。
反対に「野菜的果実」という言葉があり定義から果物に分類されるものの、野菜として扱われている食材を指しアボガドなどは野菜的果実の代表的な例です。
アボガドは木に実をつけるから果物に分類されるけど野菜の印象が強いわね~。
野菜?果物?わかりづらい食材とは
果物か野菜か見分けにくい主な食材は以下です。
トマト(野菜)
一般的に野菜に分類されるトマトは台湾やイギリスなどでは果物に分類されていて果物か野菜かは国により分類が異なるという結果に。このトマトの分類に関しては多くの人が議論し過去には裁判になった事例までありますが、国内では果実を食べる野菜(果菜)に区別されています。
バナナ(果物)
バナナは草に実をつける事から草本植物に分類され、植物学上ではバナナは「野菜」に入りますが農林水産省の見解では果物に入ります。デザートとして食べられる事や糖度が高く果物として認知されている事が理由に挙げられます。
バナナは木になるイメージもありますが、実は草に実をつける草本植物なのです。
野菜と果物の違いに関するトリビア
野菜や果物は植物上の違いの他に、調理用途や食べ方などでも分類されます。
- 野菜は料理に使い、果物はデザートになる
野菜は包丁で切って調味料やドレッシングをかけて食べるのが一般的なのに対し、果物は食後のデザートとして扱われます。
このように食べ方も区別の対象となるのです。
- 葉や茎を食べるのが野菜、実を中心に食べるのが果物
大根の葉っぱやセロリの葉・ブロッコリーの茎など1つの食材から多くの部位を食べますが、果物は実を中心に食べるのが特徴です。
このように食べる部位でも区別の対象となるのです。
野菜と果物まとめ
以上、野菜と果物の違いや定義についてまとめてみました。
想像以上に奥が深く、未だ議論が行われている問題でした。
最近では果物を使ったドレッシングや野菜で作るデザートなど食材の間でもジェンダーレスが進み分類する必要はないのかも知れませんね。
農家さんが育ててくれた食材を美味しく食べる事が私達の課題と言えそうです。